『としょかんライオン』
作:ミシェル・ヌードセン/絵:ケビン・ホークス/訳:福本友美子
あらすじ
ある日、図書館に1頭のライオンがやってくる。
人々はおそるおそる様子を伺うが、ライオンは悠々と図書館を見て回り、お話の読み聞かせに聞き入った。「図書館では静かにすること」というルールを学んだライオンは、それ以来、毎日のお話の時間を楽しみにおとなしくきまりを守って図書館で過ごすようになる。いつしかライオンは人々にとって親しみ深い存在となり、図書館になくてはならない存在になる。でもそれは、ライオンが来る前からしっかりと働いてきた図書館員のマクビーさんにはどうにも面白くないのであった。そして、ある事件をきっかけに、ライオンは図書館に来ることが出来なくなってしまう。だって、きまりを守れなかったから…。
感想・おすすめポイント
「あるひ、としょかんにライオンがはいってきました。」
から物語は始まるのですが、ライオンはどこから来たのか、どうして図書館に来たのか、そんなことはこの本では一切描かれません。図書館は、きまりさえ守れるのなら誰だって自由に本に触れてよい場所なのです。そう、たとえそれがライオンであっても。
館長のメリウェザーさんも、図書館に通うたくさんの人たちも、誰もがこの図書館という空間を愛していて、そしてまた、最初はあまり良い印象のないマクビーさんも、やはり図書館を愛する人だというのが徐々に伝わってくると、物語が動き出します。
きまりを守るのは大切なこと。それでも、もっと大事なことがある時だってある。シンプルなメッセージと溢れんばかりの図書館への愛が詰まったこの本は、初読時はもちろんのこと、今でも読むたびに少し涙腺が緩んでしまうほどなんとも優しく温かい物語です。
図書館に思い入れのある人なら必ず心に沁みるはず。ぜひ手にとってもらいたい名著です。
「としょかんにライオンがいるというのはなかなかいいものです」
私もそんな図書館に通ってみたい。
図書館で本を借りるのも大好きな我が子の心に見事ハマる一冊でした。
メモ
■初めて読み聞かせた年齢:3歳
少し長めなのでおすすめはもう少し上の年齢からかも。小学校高学年までおすすめできます。
■読んだきっかけ:貰いもの
毎年正月にお年玉と共に本を一冊くれる父が我が子に贈ってくれた本。
□なんとなく評価(最大5)
・わかりやすい言葉づかい:☆☆☆☆☆
・理解しやすい物語:☆☆☆☆☆
・我が子にウケた:☆☆☆☆☆
・自分が面白かった:☆☆☆☆☆
・絵の多さ:☆☆☆☆☆
◎やさしさ:☆☆☆☆☆
本のサイズがかなり大きめで、夜寝る前の読み聞かせにおいてはやや不便なのが唯一の難点。絵を堪能するにはたいへんよいサイズ。


